大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和62(あ)879 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人土屋公献の上告趣意のうち、憲法三八条三項違反をいう点が理由のないこ

とは、当裁判所の累次の判例(最高裁昭和二四年(れ)第八二九号同二五年一一月

二九日大法廷判決・刑集四巻一一号二四〇二頁等)の示すとおりであり、その余は

事実誤認の主張であって、刑訴法四〇五条の上告理由に当たらない。

また、記録を精査しても、同法四一一条を適用すべきものとは認められない(被

告人は、前妻との別れ話のこじれから同女に重傷を負わせ、その実母を刺殺した事

件で無期懲役に処せられ、仮出獄中の身であったのに、前妻やその一族に対する逆

恨みから復しゅうを企て、深夜、同女の叔父の未亡人方に押し入り、前妻の居所を

答えなかった右未亡人とその養女の両名を刺身包丁で多数回突き刺して殺害し、現

金等を強取したものである。このような本件犯行の罪質、動機、態様、殊に殺害の

手段方法の執よう性、残虐性、結果の重大性、遺族の被害感情、被告人の前科等を

総合すると、被告人の生い立ちなど被告人のために酌むべき事情を考慮しても、原

判決が維持した第一審判決の死刑の科刑は、やむを得ないものとして当裁判所もこ

れを是認せざるを得ない。)。

よって、同法四一四条、三九六条、一八一条一項ただし書により、裁判官全員一

致の意見で、主文のとおり判決する。

検察官水上寛治 公判出席

平成四年九月二四日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 大 堀 誠 一

裁判官 橋 元 四 郎 平

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裁判官 味 村 治

裁判官 小 野 幹 雄

裁判官 三 好 達

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